第二期生 が 秋冬野菜栽培に挑戦中。
我が国の農業を取り巻く環境は、従事者の高齢化や担い手の不足により非常に厳しい状況が続いており、食料自給率も近年では横這いとなっていますが、カロリーベースで40%を下回っています。
和泉市においても、状況は同様で、農家数、耕作農地面積、農業生産額といった農業指標の多くは平成以降半減以下に低下しています。
農業や農地は食料生産は元より、地域を大雨などに起因する災害を防いだり、素晴らしい景観を生み出すなど、多様な機能を有しており、これを維持していくことの重要性は誰もが認識するところではないでしょうか。
そこで、この度、和泉市アグリセンターでは、和泉市で農業を始めたいという方、また市内の農業者であるけれど技術や知識の基本を身に付けたい方など、これからの和泉市農業を支える農業者を育成するための実践教室を開催することにいたしました。
普及指導員資格所有者の指導の下、土づくり、播種、除草、防除、追肥、収穫など、1年を通じた一連の農作業を実施します(土曜日の10時から約2時間、月2回程度)。
中小企業診断士、税理士、6次産業プランナーなど専門家による講義を実施します(適宜)。
農業関連データの活用等について講義を実施します(適宜)。
第二期生 活動状況
4/6(土) 新たな15組の個人・グループが普及指導員資格を持つベテラン農家の指導の下、実践教室の活動を開始しました。
雨が多く畑の準備(整地)が遅れたため、初回は土壌や夏野菜に関する講義が中心となりました。
今後、月2回のペースで、座学での関連知識の講義や作業内容の説明の後、畑での実習を行っていきます。
当面の目標は、4月中に畝の整備を行って5月に夏野菜の植え付けを行うことです。
5月に入り、大玉トマト・プチトマト・きゅうり・ピーマン、そして、ナスの苗を添え木を付けて定植し、その後、成長に備えた柵やネットの設置を行いました。
また、空いた畝にはトウモロコシ・オクラ・枝豆の種を撒いて育てています。芽が出て少し大きくなるまでは、乾かないように水やりが欠かせないため、各自時間を見つけて作業に来られています。
今後、梅雨を乗り越えて収穫の時期が来るのを楽しみにされています。
梅雨も明け、夏野菜はすくすくと成長し、収穫の時期を迎えました。特にキュウリ・ナス等はすぐに実が大きくなるため頻繁な収穫が必要で、数本の苗を植えただけですが一家族では食べきれない量がなっています。
ただ、早めに赤くなったトマトはカラスの餌食になってしまったため、トマト・トウモロコシについては防鳥網を設置して対策しました。
8月中頃からは冬野菜の準備が始まる為、生徒さんには暑さに負けずに頑張ってもらいます。
8月後半から秋冬野菜用に堆肥撒きと再耕運を行って2畝を再整備し、9月7日にニンジン・大根・ほうれん草・春菊の種蒔き、9月14日にキャベツ・白菜・ブロッコリー・カリフラワーの苗の定植を行いました。
9月になっても連日30度を超え、雨もほぼ降らない状況の中で、各自が朝夕に時間を取って灌水作業を行っておられます。(センターで整備した3つのタンクの水を使用しますが、補充が間に合わない状況です。)
これから種・苗が根付くまでの間は特に水やりが必須になる為、しばらくは大変ですが、各野菜がどのように成長してくれるかが楽しみです。
補助教材:野菜毎の栽培手順資料
※ 講義時の資料や動画は逐次保管しています。必要な方はアグリセンターにお問合せ下さい。
整地作業風景
この状態から開始
耕運機実習
夏野菜畝の整備
定植作業
植付後
全景
夏野菜栽培
トマト・きゅうり
茄子・ピーマン
トウモロコシ等
大玉トマト
オクラ
トウモロコシ
秋冬野菜栽培
種まき作業
苗植え作業
定植後
第二期生の要項
対象者
将来、和泉市内で新規就農(注1)を目指す意欲がある者、若しくは既就農者であるが新たに技術や知識を身に付けたい者で、
1年を通して研修の受講と栽培管理が行える者。尚、募集に際して面接を行う場合があります。
※ 指導は、農業普及指導員資格を持つベテラン農家の方が行います。
定員
15名 ※ 2/13(火) 9:00 の募集開始後、定員になり次第締め切ります。
開催期間等
ア.期間:令和6年4月~令和7年3月末(12カ月間)
イ.初回:4/6(土) 9:00~12:00 和泉市アグリセンターにて
ウ.頻度:2回/月、土曜日 9:00~12:00(夏季は、8:30~11:30)で実施
受講料等
ア.受講料:36,000円
イ.支払方法:開始月末までに一括支払(初回時に徴収予定)
必要な物
種・苗、諸資材等の栽培に必要な物品はセンター側が提供するため、
生徒が用意するものは、平鍬と作業に適した服装・飲み物のみです。
場所
和泉市下宮町74番の2 和泉市アグリセンター 及び 隣接農地
その他
ア.研修修了者には修了証を交付することで農家資格の証明となり、アグリセンターが農地の借り受けや就農後の指導等の支援をします。
イ.研修の様子は画像や映像として記録し、Web等で公表することがあります。
ウ.生徒の自己都合により途中で退講した場合、受講料は返還しません。
エ.受講時や個人作業時にはセンターの駐車場が利用でき、センター休館日以外はトイレ、洗面所、更衣室が利用できます。
オ.行事保険に加入します。
(注1)大阪版認定農業者のことをいいます。
第2期 令和6年4月~令和7年3月末
夏野菜
冬野菜
6月
4月
5月
2024
2025
7月
8月
9月
10月
11月
2月
1月
3月
12月
第一期生 活動記録
ほぼ農業初心者ばかりの15組の個人・グループが、普及指導員資格を持つベテラン農家の指導の下、畑の整地から始めて、各種の農作物の栽培に取り組んでいます。
教室は2回/月のペースで、座学での関連知識の講義や作業内容の説明の後、畑での実習を行いますが、日々の収穫や除草・灌水の作業を各個人の判断で行うことで、維持管理についても実践しています(各組3畝を担当)。
これまで、春野菜では、エンドウ・ジャガイモ・玉葱を、夏野菜では、トマト・キュウリ・ピーマン・なすびに加え、トウモロコシやオクラなども栽培しています。
作業は大変な部分もありますが、収穫時には農作物を抱えられて満足感を得られる方が多いです。
8月中旬からは冬野菜の準備として、再度畝を立て直すために耕運機の実習も行い、以下のもの栽培しています。
・種からの栽培
ダイコン・ニンジン
・苗からの栽培
キャベツ・ハクサイ・ブロッコリー・カリフラワー等
気温が30℃を超える暑い中での作業でしたが、何とか無事に乗り切りました。
冬野菜の栽培は、天候が良かったことと肥料が効いたのか各野菜とも丸々と太り(太り過ぎも発生)収穫して食べるのも大変です。一部のミニトマトは12月中旬まで赤い実がなっていました(驚きです)。
第一期生の活動期間も残り少なくなってきましたが、それぞれが次の段階に向けて進んでいます。個人的に農地を借りる算段をして完全就農を目指す方や、共同で農地を借りて今後も農業に携わっていく方々もいます。
二期生の方の道筋を作る意味でも最後まで色々な活動を行っていきます。
2024年3月23日 1年半にわたる1期生の活動の締めくくりとして、修了証書の授与式と懇親会が行われました。
各人の感想として、「暑さの中での厳しい作業があったにもかかわらず楽しかった」や「農業に関する意識が変化した」との声が聞かれました。
尚、修了証書は、農地を借りる場合などに農業経験を証明する資料として利用することができます。
整地作業風景
畝立て
ネット張り・藁掛け
ジャガイモ植付
夏野菜栽培
大玉トマト
ミニトマト
茄子
※収穫が遅れると、普段見かけない巨大野菜を目にすることもできます。